職場におけるアルコール関連障害の早期発見・早期治療には、地域医療との連携はもちろんですが、企業との連携が不可欠です。たとえば、二日酔いによる遅刻・欠勤・勤務怠慢・作業能率の低下など、アルコールの影響によるわが国の年間の経済的損失は6兆6千億円に上るともいわれています。
当センターでは1990年(平成2年)より職場におけるアルコール問題に力を入れており、メンタルヘルスの出張講演や個別相談なども積極的に行っています。
相談の一例
上司からの相談
「部下が酒の臭いをさせて出勤。再三注意をするが改善しない。大きなミスを起こす前に何とかしたい。どうしたらよいか?」
「部下がうつ病で病気休暇をとり、職場復帰したのはよいが、また欠勤。奥さんと話したところ、どうも酒を飲んで調子をおかしくしているらしい。どうしたらよいのか?」
産業医からの相談
「検診のたびに肝機能障害を指摘し、酒を控えるように指導するも、肝機能は改善しない。何かよい指導方法はないものか?」
「アルコール依存症だと思うので、専門治療につなげたい。どのように介入したらいいのか?」