なります子どものこころケアセンターセンター長よりごあいさつ

なります子どものこころケアセンターは、多職種によるチーム医療を実践しています。医療、福祉、教育など子どもの心に関わる、地域の関係者と密に連携し、それぞれの子どもが生まれ持った個性・能力を一つでも多く開花させ、地域で生き生きと暮らしていけるよう、子どもやご家族を支援することをめざしています。

近年、子どもや若者の心の問題は増加している一方で、専門的に診療できる医師・医療スタッフは不足しています。特に東京の西北部にはこれまで児童思春期の入院施設が不足していました。これらを解消すべく、2022年4月から当センターでの入院治療を開始しました。

児童・思春期精神科の特徴は「学校に馴染めない」「学校に行けない」「家庭で落ち着かない」など環境との適応の問題を多く扱うことです。ほんのちょっとしたきっかけで、心の問題を示すお子さんが多くいらっしゃいます。診断名のつかないお子さんの相談も多く受けます。

これらのお子さんたちが、再びその子らしい生活をし、成長を続けられるよう応援することが私たちの責務です。また、お子さんの問題を解決するためには多方面から総合的にとらえて考えていくことや、子どもを取り巻く周囲の人々(家庭や学校など)との連携や支援が欠かせません。私たちは多職種チーム内で話し合いを重ね、多くの視点を用いながら、子どもの心の問題を解決していきたいと考えています。

私たちは、まだ生まれたばかりのセンターです。地域の方々、利用者の方々のご意見をうかがいながら、皆様とともに成長していきたいと考えております。
どうかよろしくお願い申し上げます。

センター長 森野百合子