院長 中村 満
成増厚生病院は、1959年(昭和34年)に開設し、地域の皆さまからのご要望にお応えするよう、診療体制の最適化を図ることを常に心がけ、現在は病床数484床の様々な機能を有する病院となりました。
当院は、翠会ヘルスケアグループの中核病院であり、『「尊厳」「安心」「信頼」を基礎にたゆむことなく技術と感性を磨き、「こころ」と「からだ」のサポートを行います』という基本理念に基づき、心身の疾患を持つ方やお悩みの方に、ご相談から医療へのアクセスのサポート、外来通院や入院治療、退院後のケア、社会復帰など、その時々の病状や事情に合った最良の支援を包括的に皆さまへご提供することをめざしています。
入院施設は、以下のような特色ある治療病棟に分かれており、それぞれ専門性の高い医療スタッフを配置し、個々の患者さまに最も適した治療を行っています。
・精神科スーパー救急病棟
・東京アルコール医療総合センター
・身体合併症病棟
・内科病棟
・なります子どものこころケアセンター
精神科スーパー救急病棟は、緊急の精神的事案への対応や急性期治療を行います。東京アルコール医療総合センターでは、アルコールや他の依存症への治療を行っています。また、精神疾患に身体疾患を合併した患者さまには、内科病棟や身体合併症病棟でこころとからだの両面からケアをいたします。なります子どものこころケアセンターでは、児童・思春期の患者さまに向けた治療環境をご提供しております。
これらの入院治療では、早期からの退院支援を行い、皆さまとともに円滑な在宅生活への移行をめざしています。その内容は、在宅生活に向けての住居確保やそれに向けての生活動作の練習、各種手続き、就労支援などと多岐にわたりますが、担当の医療者たちが皆さまとともに一つひとつ解決しながら、サポートを行っていきます。これらの支援を行うに当たっては、翠会ヘルスケアグループを中心とした各施設との連携を密にとり、電子カルテを利用した情報の共有化を図り、安全かつ確実な支援を行っています。
また、2014年(平成26年)6月より、精神科医療が必要な患者さまがより円滑に、精神科医療機関を受診できるよう、東京都 区西北部の二次医療圏にある一般病院を対象とした、区西北部精神科情報センターを設置しました。
このように、当院では、精神科医療についての経験を積み重ねつつ、新たな取り組みを積極的に行ってきました。2008年(平成20年)には、皆さまの満足度のさらなる向上と医療の提供に関する安全管理の向上を目的として、ISOの品質マネージメントシステム9001を取得しました。全職員が、日々の業務を大切にし、かつ常に最良の医療を提供しようと改善に取り組んでおります。今後も医療の質の向上と患者さまへの関わりを重視し、多職種による患者さま中心の医療、福祉、そして介護サービスの提供を行ってまいります。