病院概要

後期臨床研修医の研修制度(平成29年度)

<研修期間>
   3年間

<各年次における研修計画例>
   1年目 スーパー救急病棟Ⅰ
   2年目 スーパー救急病棟Ⅱ、外来診療
   3年目 慢性期病棟、アルコール依存症治療病棟、外来診療

研修内容と週間スケジュール例

主に救急・急性期病棟で研修を行います。当院の救急・急性期病棟にはスーパー救急病棟2病棟、 アルコール依存症治療病棟1病棟の3つの病棟があります。さらにストレスケア病棟、慢性期病棟、社会復帰病棟、外来の研修も行うことで、患者さんの社会復帰、退院後のフォローアップまで学ぶことができます。

【各病棟共通の研修内容】
  • ・基本的な面接技法、精神症状の捉え方、病歴や現症のカルテへの記載方法などを習得します。
  • ・病態や症状に応じた合理的な薬物の選択や副作用への対処など、精神科薬の基本的な使用法を学びます。
  • ・医師をはじめとして看護師、精神保健福祉士、臨床心理士、作業療法士、薬剤師、栄養士らのコメディカルスタッフとも常に協力して共に治療に臨み、積極的に意見交換をすることにより、全人的な治療、多面的アプローチを習得します。急性期症状が改善した後のリハビリテーションプログラムへの導入、退院に向けた社会資源の活用の計画を立てるなど、チーム医療を行います。
  • ・グループ内にクリニック、生活訓練施設、訪問看護など様々な精神科医療・サービスの機能を有しているため、精神科医療について総合的な知識や経験を得ることができます。
  • ・従業員支援プログラム(EAP)、作業所やデイケア、公的機関など、地域と連携した治療が経験できます。
【スーパー救急病棟】

◇治療および研修について◇

  • ・精神疾患に伴って出現するさまざまな急性期症状に対して標準的な精神科薬を用いて治療を行います。さらに薬物抵抗性の難治症例や迅速な精神症状の改善が必要な症例については、積極的に修正型電気けいれん療法を施行しています。
  • ・入院患者さんの主な疾病は、幻覚や精神運動興奮などの急性期症状を呈した統合失調症、躁病相にある双極性感情障害、希死念慮のある大うつ病、アルコール離脱せん妄を呈したアルコール依存症、興奮状態にある認知症などです。
  • ・当病棟の症例数は豊富であり、精神保健指定医および日本精神神経学会認定専門医の取得に必要な症例が十分に揃っています。また、希望に応じて、様々な症例を経験するために、関連施設での研修も行うことができます。
  • ・法的根拠に基づいた適切な手続きで隔離、身体拘束などの行動制限を実施する方法を学びます。

後期研修医の週間予定例

月曜火曜水曜木曜金曜
AM mECT※ 行動制限カンファレンス 勉強会
ケースカンファレンス
外来 mECT※
病棟診察
PM 病棟診察 勉強会
会議(医局会など)
病棟診察
研究日 病棟診療 病棟診療

※ mECT:修正型電気けいれん療法

【アルコール治療専門病棟】

◇治療および研修について◇

  • ・身体的・精神科的合併症、家族機能不全、世代間連鎖、脳、遺伝子の解明などについて、最新の情報を踏まえた治療を行っています。
  • ・民間病院として全国で初めての男女混合の開放的なアルコール病棟としてスタートし、多くの症例に対応した実績があります。また、年間約200件強の入院があり、様々な特徴をもった依存症について危機介入、治療への動機付け、離脱管理から退院後のフォローまでの継続的治療を経験できます。
  • ・退院後も、関連クリニックにおいて、アルコール外来やデイケアの治療継続が経験できます。
  • ・飲酒問題で疲弊したご家族のための入院治療や子どもプログラムの経験ができます。

後期臨床研修医の週間予定例

月曜火曜水曜木曜金曜
AM 入院診察
病棟診察
病棟診察 入院診察
回診
外来 病棟診察
PM 治療プログラム 女性プログラム スタッフミーティング 研究日 事例検討会

【慢性期病棟】
患者さんの社会復帰への支援と、快適な入院生活の提供が慢性期病棟の主たるサービス内容です。薬物療法のみならず、作業療法やケースワーク的支援をより必要とする患者さんが多いため、チーム医療について学ぶことができます。また、患者さんとじっくりと関わる経験を積むことができます。

【外来】
地域の患者さんのフォローアップ、および危機介入のタイミングや方法を学ぶことができます。サテライトのクリニックに主な外来機能を移していますので、「こころのクリニックなります」「こころのクリニック高島平」「慈友クリニック」へ出向いていただくことになります。

後期臨床研修終了後の進路と資格取得

研修終了後の進路は様々ですが、そのまま当院に残り常勤となる方も多いことが特徴です。また、当院における研修制度の開始以降、14名が精神保健指定医、14名が精神科専門医を取得しており(平成29年8月現在)、豊富な経験症例と十分な指導から、受験した多くの方が合格しています。

スタッフの声

後期臨床研修を通して感じたこと

笠松 昌平

当院での研修の内容や、病棟・スタッフの雰囲気などは、同期の川田先生の文章を読んでください。正直それ以上書くことが見つからないというのが本音です。

研修では、大したことじゃない、と思えるようなことでも気軽に相談して良いと思います。いろいろな先生やスタッフに意見を聞くことで引き出しをたくさん作っていくことが一番大事だと感じています。様々な病態によって、対応も様々になります。正解が一つではないこともたくさんあると思うので、いろんなことを考えて、良いやり方を模索してください。

僕も、まだまだ見当違いなことをいってしまうこともあると思いますが、相談してもらえたときに、分かりやすく良いアドバイスができるように勉強していきたいと思っています。よろしくお願いします。

成増厚生病院での後期臨床研修

川田 隆裕

当院の後期研修では、主にスーパー救急病棟での勤務が中心となります。急性期の精神症状を持った患者さんの主治医となり、面接、薬物療法、修正型電気けいれん療法などに取り組みます。また、病棟では定期的にカンファレンスが開かれ、看護師、精神保健福祉士、作業療法士、臨床心理士などとともに、多職種で患者さんの治療方針を話し合っていきます。
病棟にはほとんどいつも経験豊富な上級医がおり、治療抵抗性の症例でも一人で抱え込まずにコンサルト可能です。電子カルテも仕事を円滑にしている大きな要因です。医師には1人1台ノートPCが与えられ、無線LANで院内のどこでもカルテを閲覧できます。しかも精神科特有の様々な書式・書類に対応した電子カルテシステムですので、一般の電子カルテよりはるかに効率的に業務を進められます。

スタッフの向上心は強く、教育にも熱心で、定期的に専門医試験の勉強会、症例検討会、抄読会が開かれています。当院は医師数が多く、中堅からベテランまで様々な先生方と意見を交わすことができます。多くの精神科病院を見学しましたが、教育的な面も含めここまで恵まれた環境もなかなか珍しいと思います。

成増厚生病院で働いてみて、私にとって現時点でこれ以上の職場はないと実感しています。初期研修を修了される先生方、他科で勤務されていて精神科に転科をご希望の先生方、ぜひ一度見学にいらしてください。一緒に働けることを楽しみにお待ちしております。

当院での後期臨床研修を御検討中の先生方へ

佐々木 博敏

初めまして。後期研修医の佐々木博敏と申します。

私が後期研修先として当院をお勧めする理由は、大きく2つあります。1つはスーパー救急メインの研修場であることから、多彩な急性期症状を呈した数多くの患者さんを集中的に受け持つことで、他院では成し得ない豊富な臨床経験を積む事が出来るためであり、もう1つはその経験を教育という側面でサポートしてくださる、数多くの"あたたかい"医師やスタッフが存在するためです。

日々の多忙で複雑な精神科診療の中で、高く大きな壁に突き当たり、呆然と立ち尽くす場面も時に訪れるかと思いますが、経験豊富で"あたたかい"医師やスタッフと共に、多様な登り方を模索して行く作業は、患者さんの治療は元より、自分自身の内なる成長にもつながっていることを日々実感しております。

この場で研修の詳細をお伝えするよりも、是非当院の見学にお越しいただき、実際に研修風景を御覧いただいて、現場の空気感を肌で感じ取っていただければ幸いです。期待以上の充実した研修をお約束致します。